5個もカギが付いている自転車を見かけた

bicycle_lock末っ子である次男が小学生になったのを機に、家族でサイクリングに遠出する機会が増えた。家族で連なって海沿いの道を走ったり、川の上流を目指したり、山を登ったりと、結構な距離を走る。いい運動にもなるし、次はどこにいこうかという話で盛り上がったりするので、家族のコミュニケーションも取れる。その上お金はかからないし、エコだしと、いいことづくめだ。

いつものように友達の家に自転車で遊びに行った次男が、帰ってくるなり「駅で面白い自転車を見つけた!」と興奮した様子で話し始めた。「面白いってどんな自転車?」私はてっきりブランド物のスポーティな高級自転車を想像したのだけど、次男いわく、「普通の自転車」とのこと。一体何がおもしろいのかと訝っていると、次男は何故か得意げに身振り手振りを交えて言った。「自転車は普通なんだけど、その自転車、カギが5個もついてるの」5個、というところで、興奮した彼は両手をパーにしていた。それじゃあ10個じゃないの、と心の中でつっこみを入れていると、長男が「あ、俺もそれ見たことある」と言い出した。「なんだ、知ってたの?」次男は少しふてくされた。

二人の話によると、その自転車はデパートで量産されているごく普通のママチャリにも関わらず、様々な種類のカギが5個もついているらしい。

後日私が駅を利用したとき、その自転車を見かけた。もともと据えつけられていたカギ、自転車の前輪と後輪にそれぞれついているカギ、さらにサドルにつけるカギと、ハンドルと前輪を囲うかのような長いカギもついている。確かに数えてみるとカギは5個だった。高級自転車ならまだしも、ママチャリにそんなにたくさんカギをつけるなんて…その自転車の持ち主、きっと相当なトラウマがあるに違いないというのは穿った見方だろうか。

帰ったらまたこの話題で盛り上がるんだろうな、と思いながら、ワクワクした気持ちで帰途についたのだった。